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三条琉瑠@秘姫堂のHP兼ブログ。BLEACHで弓受で徒然なるままに。 新旧十一番隊最愛。角弓・剣弓・鉄弓などパッションの赴くままに製作中。パラレルなども取り扱い中。 ※お願い※yahooなどのオンラインブックマークはご遠慮くださいませ。
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プロフィール
HN:
三条琉瑠
性別:
非公開
自己紹介:
明太子の国在住の社会人。
小咄・小説を書きながら細々と地元イベントにサークル出していたり何だり。
弓受なら大概美味しく頂けます。



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※女の子弓。コスプレネタ注意。


 それは、書類を運んできた四番隊隊員の持ってきていた衣装箱から始まった。

「見てみてゆみちゃんっ、綺麗なお洋服~」

 事務仕事を一手に任されている弓親が書類の受け渡しを行っていた横で、
無邪気な副隊長が衣装箱から一着取り出し、両手に持ってはしゃぎ始めた。
 死覇装と同じ、白と黒のコントラスト。
なのにまるで違う洋服の其れは、ふわりとしたスカートやひらひらのレースで彩られ、
やちるのオトメ心を存分に刺激したらしく、今は彼女に掲げられひらりと踊っている。

「副隊長、勝手に出してはいけませんよ?」
「ッ、も、申し訳ありません綾瀬川五席、私が箱に錠をかけていなかったからで…」
「あぁ、君は気にしないで?…確かに、綺麗な服だもの。目を奪われるよ」

 目の前で平伏する四番隊の平隊員に優しく声をかけ、
やちるを手招くと、その手から洋服をやんわりと取り上げ、箱に収めようとした。

「ゆみちゃんソレ仕舞っちゃやー!綺麗なのにもったいないよー」
「でも、副隊長が着るには大きいでしょう?」
「じゃ、ゆみちゃんが着て!命令!」

 ぴしっ、と、元気良くやちるの指が弓親を指した。
さてどうしたものか、と弓親がちら、と横目で運んできた本人を見れば、
その本人の方が困りきった様子で、縋るように見上げている。
 こうなったやちるに勝てるわけもない。正に地頭と泣く子には何とやら、だ。
長年の経験からそれを悟っている弓親は、淑やかな笑みで、四番隊の隊員に聞いた。

「ねぇ、君、この服の着付け出来る?」
「は……っ、はい、大丈夫です!」
「わーい、やったぁ★」


 <MASTER, MAI”D”OLL HERE>


 五席が四番隊の平隊員が持ってきた書類を受け取ると言って早一時間。
荒巻は渡り廊下で、どうしようかと悩んでいた。
仕事が進まねェからお前探して来い、と隊長と三席に部屋を追い出されたのは十分前。
今居る廊下の障子の向こう側に五席…と、副隊長が居るのは確かだ。
 声が聞こえる。そう、物凄ーく楽しそうで、入るのをちょっと躊躇う声が。
別に楽しそうなところを邪魔するのを躊躇ってるわけではなくて。
こう、何というか…中から女三人の声が聞こえて、いわゆるオトメの花園状態なのだ。

「…これで完成ですが…苦しくありませんか?」
「大丈夫。ちょっと…足元が涼しいけど…」
「でもゆみちゃんカワイイよー!似合ってるよ、ぜったい!」

 それにどうも中では、件の五席がお着替え中らしい。
そりゃあ、ガードがっちりのあの柔肌を拝めるものなら覗いてみたい。
…が、そんなことしたらまず命はないだろう。確実に十回は色んな方向から死ぬ。
 なら外から声をかけるしかないのだが、それにしてもどうしよう。
イヤ、それよりココでもう少し中から零れる声を楽しんだほうが自分に得なんじゃないか。
そんなことを思いながら、既に数分、廊下でじっと聞き耳を立てていたのである。

「コラァ荒巻!テメェ弓親も捜さねェで、何油売ってやがんだアホ!」
「ひょへっ!?い、いや斑目三席、別に探してないわけじゃなくてですね…!」
「ア?…ンだ、ココかよ。さっさと入って連れ戻せっつの。オイ弓親ー」

 業を煮やしたのかサボりの口実か、肩に斬魄刀をひっかけてやってきた三席。
彼がオトメの花園のその障子を開くのに、躊躇も何もなかった。
止める暇すらも。そう、どうしようか考えても、既にアフターカーニバル。

「―――ァー……ってお前何だそりゃ!?」
「っ!?ちょ、一角、何いきなり入ってきてるのさ!」


 振り返ると、膝丈のスカートがひらんと揺れた。
足元を覆うのは、薄手の黒のストッキング。
糊をきかせた純白のブラウスの袖は、華やかなパフスリーブ。
襟元を飾る寄せレースの細工は、煩くならないよう纏められており。
真っ黒なジャンパースカートの裾裏に寄せ縫い付けられた白いフリルは、
パニエのようにスカートの裾をふわりと持ち上げ、己自身も彩りとなり。
黒髪と黒い服によく映える白のフリルは、ヘッドドレスとエプロンドレスを飾っていた。

「……新手の死覇装か?」
「何でさ…こんな死覇装で、どう戦えっていうのさ」
「俺はイイと思うぜ?寧ろ眼福」
「一角、最低」

 まじまじと、形容するなら”穴が開きそうなほど”、邪な目線で一角は弓親を見詰めた。
肌の露出度なら平素+腕程度なのだが(いや、それでも露出が多いと感じる方なのだが)
サラシを外した胸は柔らかに丘を描いているし、ひらひらとするスカートから
膝下を覗かせる足は、すっと細くしなやかで。

「違うよつるりんー。これね、”めいどさん”なんだよっ★」
「明度だか冥土だか知らねェよ、つかつるりん言うなつってンだろドチビ」
「一角、喧嘩ふっかけないでよね。追い出すよ?」
「つーか”めいどさん”なら『お帰りなさいませご主人様★』くらい言いやがれってンだ」
「……え?何それ。もしかして僕のせい?」

 夫婦漫才、と言えばいいだろうか。
ああいえばこういうの会話を始めた三席、五席、ついでに副隊長に、
荒巻と四番隊の平隊員は思わず困った顔を見合わせた。
初めて会うはずなのに、何故か妙に気が合った気がして、どちらともなくお辞儀をする。
 そんな、一風混沌空間に、ずしりとした霊圧が訪れた。

「……どいつもコイツも居なくなりやがって…オイ。ついでに何だそりゃア」
「おぅわぁ隊長ッ!?」
「ざ、ッ、更木隊長!」

 荒巻と四番隊の平隊員の声が、ユニゾンした。
ぎょろりと目線で説明を促されるも、初めて間近で見る隊長に声も出ない。
弓親はそれに気付くと一角との口論を止め、隊長に説明を始めた。

「現世の昔の女給の制服、だそうです。四番隊の倉庫で眠っていたとかで」
「はン…何だ、中々面白いモンがあるじゃねェか」

 僅かに愉しさの乗った声に、ヤバイ、と弓親は思った。
周りで見る分やフォローに回る分にはいいのだが、
この状態の隊長に標的にされるのはとんでもない。
…解っているのだが、既にどうにも出来なかった。

「オイ、ソコの見ねぇ顔」
「はっ、はい…!」
「この服、貰っちまって構わねぇなァ?」
「も、ッ、勿論、全然、全く、かまいませ…ん…」
「じゃア貰うぜ。サッサと帰れ」

 霊圧に当てられたのか動くことも侭為らない四番隊の隊員を荒巻が抱え上げ、部屋の外に連れて行く。
嫌な予感で逃げ出したい気満々の弓親の予想そのままに、
隊長はとんでもないことを言い出した。

「丁度いい。テメェ、今週はその格好で仕事すりゃアいいじゃねェか」
「は…?」
「さーんせー★ゆみちゃんカワイイもん!見てたいし!」
「あー、イイんじゃねェすか?別に支障なさそうですし」
「ちょ、副隊長、一角…!」

 慌てて抗議の声を上げる弓親に、実は隊長以上に標的にされたくないやちるが、
ぴっと人差し指を立て、きっぱしと言い放った。

「それにゆみちゃんっ、”めいどさん”は”ご奉仕”しなくちゃダメなんだよっ?」


 僕の格好は”メイドさん”ではなく”メイド”です。
そう言えぬまま、長い一週間が幕を開いたのであった。

<続…?>
というわけで、澪さまよりリクエスト頂いたネタをいただきまして。
『コスプレでメイドな女の子弓親』です(笑)
メイドな弓ちが過ごす一週間を、オールキャラ気味に書いていこうと思います。
澪さまリクネタありがとうございましたー!
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一度書いて投稿した日記が何故か文字がおかしくなった…!
(投稿後すぐに削除しましたが)

そして今日の更新が今8割のところでタイムオーバーです…
明日は病院なので流石にもう寝ます、御免なさい…!

くやしいので明日午後~夜で2個更新します(笑)

ぱちれすも出来てませんがありがとうございます!
澪しゃんと大河へのレスは明日!
そして無記名クラップもありがとうございますー!
こんな状態なのに見に来てくださっている方がいらっしゃることが
何よりの励みですし嬉しいです…!
おはようございますー…昨日はお休みしてごめんなさいでした、三条です。
昨日から何だか本当にピリオドの向こう側に足突っ込んだみたいです…終わらないけど残業する体力ない…orz

明日朝から病院に点滴の予約入れたので、這いずりながらあと一日ヤってきますー…
今日はネタも出てきたし更新したいでっす。ではでは。
今晩は。
枯渇状態と例えたのは嘘ではなさそうです三条です。
も、マッサージや岩盤浴では体力回復しそうにないです…orz
金曜までは死ぬ気で頑張って、土曜日に病院行ってきます。
…いや、風邪とかではなく。
点滴を打ってもらいに。


そんな中今日ふぁーっと癒される出来事がありました、よ!

赤と黄色でアニメ版眉飾りの配色…!そして藤孔雀の緑!

コレですね、何と行き付けのカフェのメイドさんに作ってもらった
オリジナルカクテル【綾瀬川弓親】
なのですよ!!

作ってもらったメイドさんの雪兎しゃんとはBLEACH仲間で(笑)
以前彼女の作ったオリジナルカクテルの【大紅蓮氷輪丸】を
頂いたことがありまして。其の流れで、オリジナルカクテルを造ってもらったの、です…!
藤孔雀のあの羽根の緑色のイメージが…!
相談してすぐに作ってくださった雪兎しゃん本当に凄い…!
角弓好き仲間のメイドさんのあこちゃんと雪兎しゃんと私と三人で
色のイメージとか味のイメージとかお話して、造っていただきました。
ジンベースにペパーミントリキュールで、結構強めです。
口当たりが甘かったり爽やかだったりツンときたりで
弓ちの多面性をあらわした上に、ちょっと写真見づらいですが、
右上のグリーンチェリーにちゃんと弓ちの眉飾りの形した
レモンがついているのです、よ…!
そして最後に頂く甘いグリーンチェリーは【内緒の話】なのね!
と癒されつつ萌えておりました(笑)

今度はノンアルコール版も作って待っていてくださるということで!
「琉瑠さん専用カクテルです」と言って下さったのですー。

そしてそのカフェのノートに女の子弓ちを描いて帰ったのですが
一応続きに格納します(笑)
もし女の子弓ちで私の絵でも宜しいという方がいらっしゃれば
見ていただければ幸い…私は絵描きさんではないの、で…!
※本日更新をお休みさせていただきます。
お詫び小説を書き上げる時間もないので、本当のショートストーリー。
弓親完全一人称。鬼道のオリジナル詠唱文があったりします。
緊急的に置いてるものなので、数日中には下げます※



「お褒めに預かり光栄ですが…
…己が対象で無いのなら、喜んだところです」

 つぅ、と、冷や汗が一筋、背中を流れた。
”まさか”そう思う。こんな危機感を抱く相手は…
――我が隊長、一人だけでいい――
まるで不徳のようで、きゅ、と唇を噛んだ

「……ご謙遜されることはありませんよ。
貴方の鬼道は、間違いなく突出してます」

 詞ばかりが淡々と零れ、上手く笑えない…
到底このままで勝てる相手ではない。
其れは良く解っている――すぅ、と吐息をひとつ深く、つき――
――胎内の、自身も操れぬ莫大で不可解な鬼道の源
<人喰い孔雀の力>を少しずつ、目覚めさせる――


 【届かぬ空穿つ白鴉~仮定未来形】


 ひゅっと、息を飲む。
余裕…というよりは最早、大胆不敵。
平素と変わらぬ笑みを讃え、両腕を大きく広げる様に、
思わず手を、伸ばしかける。
 ――違う。乗ってはいけない、まだ――
ぐ、と唇を噛み、ニィ、と歪んだ笑みを、浮かべた。
――幸い霊子は迸るほど胎内を巡っている。
律せる自信はないが、ねじ伏せれば良い――
其れよりも、決めるならこの一度で決めねば――喰われる――
冷や汗が、滲む。
両手を突き出し、 ぱんッ! と、胸の前で合わせた。

「……散在する獣の骨!
尖塔・紅晶・鋼鉄の車輪 動けば風 止まれば空
槍打つ音色が虚城に満ちる!」

 ヂヂ、と、掌に雷が集まる…が、其れは発射せず、
手の中に未だ留まり…破道の六十三・雷吼砲…が、其処に、
鬼道詠唱の理の外の、外道を、持ち込む…!

「…詠唱破棄、縛道の六十一・六杖光牢――ッ!!!」

 道理を捻じ曲げ、六本の”雷”の束が、
目の前の相手を囲むように出現し……が、詠唱無視の反動だろうか、
腕がミシリと悲鳴を上げ、胎内を人喰い孔雀が暴れるような感触が、した
――もう少し――そう呟くと、六本の雷の束が、
目の前の相手に襲い掛かった。



「あ…やぁッ――!!」

 ぞわ、り。
全身を駆け巡ったのは、えも云えぬ悪寒。
一矢報いたはずの己が上げる声は、余りにも悲痛で、立場とは違う…
高番の破道と縛道の掛け合わせという外道の代償が身体を蝕み、
霊子の内側から―世界に犯される、感触。
快楽とも嫌悪ともつかぬ何かが、体中を這いずり回る。
 ――だが、恐らく此れが最初で最後の機会。
未だ、膝をつく訳にはいかない――笑みを浮かべる余裕も無いまま、
汗で濡れる額に張り付いた髪に構わず顔を上げ、口角だけ、皮肉げに上げた。

「ふ、ふふ……さぁ、僕が唱え終わるのが先か、貴方が逃げるのが先か…」

 勝負は、その一瞬。
さほど距離のない相手の目の前、荒い息を抑えるようにぐっと飲むと、
震える身体を押さえ、一気に詠唱を、始める――其れは恐らく、
最初の一文だけでも相手に知れるであろう、破道最高度――

「穿たれし理!散華・赤口・玉鋼の杯!
天網恢恢万里に巡らせ 空落つ音が億里を架ける
堕罪逃さず終焉とせよ!!」

 唱え終える間に、代償が襲い掛かる。
最早自分が先か相手が先か、其の判断すらつかない――
出来る事は、唯、唱え終える、のみ!

「――破道の九十・黒棺ッ!!!」

<誰も知らぬ結末は訪れることも無く幻と消える>
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