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三条琉瑠@秘姫堂のHP兼ブログ。BLEACHで弓受で徒然なるままに。 新旧十一番隊最愛。角弓・剣弓・鉄弓などパッションの赴くままに製作中。パラレルなども取り扱い中。 ※お願い※yahooなどのオンラインブックマークはご遠慮くださいませ。
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プロフィール
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三条琉瑠
性別:
非公開
自己紹介:
明太子の国在住の社会人。
小咄・小説を書きながら細々と地元イベントにサークル出していたり何だり。
弓受なら大概美味しく頂けます。



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※本日更新をお休みさせていただきます。
お詫び小説を書き上げる時間もないので、本当のショートストーリー。
弓親完全一人称。鬼道のオリジナル詠唱文があったりします。
緊急的に置いてるものなので、数日中には下げます※



「お褒めに預かり光栄ですが…
…己が対象で無いのなら、喜んだところです」

 つぅ、と、冷や汗が一筋、背中を流れた。
”まさか”そう思う。こんな危機感を抱く相手は…
――我が隊長、一人だけでいい――
まるで不徳のようで、きゅ、と唇を噛んだ

「……ご謙遜されることはありませんよ。
貴方の鬼道は、間違いなく突出してます」

 詞ばかりが淡々と零れ、上手く笑えない…
到底このままで勝てる相手ではない。
其れは良く解っている――すぅ、と吐息をひとつ深く、つき――
――胎内の、自身も操れぬ莫大で不可解な鬼道の源
<人喰い孔雀の力>を少しずつ、目覚めさせる――


 【届かぬ空穿つ白鴉~仮定未来形】


 ひゅっと、息を飲む。
余裕…というよりは最早、大胆不敵。
平素と変わらぬ笑みを讃え、両腕を大きく広げる様に、
思わず手を、伸ばしかける。
 ――違う。乗ってはいけない、まだ――
ぐ、と唇を噛み、ニィ、と歪んだ笑みを、浮かべた。
――幸い霊子は迸るほど胎内を巡っている。
律せる自信はないが、ねじ伏せれば良い――
其れよりも、決めるならこの一度で決めねば――喰われる――
冷や汗が、滲む。
両手を突き出し、 ぱんッ! と、胸の前で合わせた。

「……散在する獣の骨!
尖塔・紅晶・鋼鉄の車輪 動けば風 止まれば空
槍打つ音色が虚城に満ちる!」

 ヂヂ、と、掌に雷が集まる…が、其れは発射せず、
手の中に未だ留まり…破道の六十三・雷吼砲…が、其処に、
鬼道詠唱の理の外の、外道を、持ち込む…!

「…詠唱破棄、縛道の六十一・六杖光牢――ッ!!!」

 道理を捻じ曲げ、六本の”雷”の束が、
目の前の相手を囲むように出現し……が、詠唱無視の反動だろうか、
腕がミシリと悲鳴を上げ、胎内を人喰い孔雀が暴れるような感触が、した
――もう少し――そう呟くと、六本の雷の束が、
目の前の相手に襲い掛かった。



「あ…やぁッ――!!」

 ぞわ、り。
全身を駆け巡ったのは、えも云えぬ悪寒。
一矢報いたはずの己が上げる声は、余りにも悲痛で、立場とは違う…
高番の破道と縛道の掛け合わせという外道の代償が身体を蝕み、
霊子の内側から―世界に犯される、感触。
快楽とも嫌悪ともつかぬ何かが、体中を這いずり回る。
 ――だが、恐らく此れが最初で最後の機会。
未だ、膝をつく訳にはいかない――笑みを浮かべる余裕も無いまま、
汗で濡れる額に張り付いた髪に構わず顔を上げ、口角だけ、皮肉げに上げた。

「ふ、ふふ……さぁ、僕が唱え終わるのが先か、貴方が逃げるのが先か…」

 勝負は、その一瞬。
さほど距離のない相手の目の前、荒い息を抑えるようにぐっと飲むと、
震える身体を押さえ、一気に詠唱を、始める――其れは恐らく、
最初の一文だけでも相手に知れるであろう、破道最高度――

「穿たれし理!散華・赤口・玉鋼の杯!
天網恢恢万里に巡らせ 空落つ音が億里を架ける
堕罪逃さず終焉とせよ!!」

 唱え終える間に、代償が襲い掛かる。
最早自分が先か相手が先か、其の判断すらつかない――
出来る事は、唯、唱え終える、のみ!

「――破道の九十・黒棺ッ!!!」

<誰も知らぬ結末は訪れることも無く幻と消える>
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