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三条琉瑠@秘姫堂のHP兼ブログ。BLEACHで弓受で徒然なるままに。 新旧十一番隊最愛。角弓・剣弓・鉄弓などパッションの赴くままに製作中。パラレルなども取り扱い中。 ※お願い※yahooなどのオンラインブックマークはご遠慮くださいませ。
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プロフィール
HN:
三条琉瑠
性別:
非公開
自己紹介:
明太子の国在住の社会人。
小咄・小説を書きながら細々と地元イベントにサークル出していたり何だり。
弓受なら大概美味しく頂けます。



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※女の子弓。コスプレネタにつき本文格納。続き物。


 目は口ほどに語る、とは良く言ったものである。
書類を運んできた九番隊副隊長とお供の席官は、ただ無言で、出迎えた相手を見詰めていた。
お互いが言葉もなく膠着して暫し、檜佐木が口を開いた。

「……あー、まぁ何だ……大変だな、お前も」
「ッ…そんな目で僕を見るな…!」

 扉を開けたのがメイドさんというのは、何てトラップなのだろう?


 <MASTER, MAI”D”OLL HERE~2:月曜日>


「…というか、まず何でそんなに話が伝わってる訳?」

 扉をぴしゃりと閉め来客を迎え入れ、弓親はため息混じりに聞いた。
”コレ”を着たのは昨日の夕方。今朝方本当に言葉を実行されてから、
未だ隊はおろか、執務室からも一歩たりとも外に出てはいない。
 適度な硬さを持ったスカートは動くたびにふわんと揺れ、部屋を彩る。
普段とは違う相手の何処をどう見ていいものか、檜佐木の視線も上へ下へと当てもなく彷徨っていた。
というより、何処で視線をとめれば失礼にならないか、判断する術がなかった。

「あー……いや…その、な…」
「…説明するか視線反らすかどっちかに集中してくれません?檜佐木副隊長?」

 にーっこり。
形容するならそんな笑み。でもコメカミにはぴしっと青筋。
そんな弓親に非難交じりに言われ、う、と言葉に詰まった檜佐木に、横から助け舟が出ようとした。

「綾瀬川五席、僭越ながら申し上げます。実は…」
「や、壬生川、いい。俺から説明するから」

 説明しようとした部下である席官をぴしゃりと止め、ふー、と息をひとつついて、
実はな、と檜佐木がようやっと説明を始めた。

「…ま、話の出所ってのは一箇所じゃねぇんだが、元を辿ればほぼひとつというか…」
「御託はいらないから、単刀直入にお願いします」
「………四番隊の荻堂。アイツ、いっつも十一番隊に手焼いてるからな」

 あー…と、理解したくなかったが理解したと言いたげに、弓親は頷いた。
十一番隊とトラブルになることの多い四番隊において、第八席は他の隊員とは少し異なる存在だった。
荻堂は、十一番隊すら”いなす”のだ。本人曰く『嫌だなぁ、僕は善意の塊じゃないですか』なのだが、
此方から見れば、相当口も性格も丁寧なのだが悪かった。
 同属嫌悪。
顔をあわせるたびにどちらともなく喧嘩になる弓親と荻堂の事を、お互いにそう思っていた。
意外に同胞からは信頼が厚いというのも共通点だと、周りは思っているのだが。

「…で、何処をどうしてコレが彼の耳に?」
「服持ってきたのは四番隊。倉庫の管理は上を登れば荻堂と伊江村が担当…これでいいか?」
「……いいようにネタに使われた訳ですね…」

 アイツめ、いつか覚えてろ。
青筋を更に立てつつそんな決意を新たにした弓親は、視線に気づいてふと其方を見直した。
気のせい…ではなく、若干頬を赤くした檜佐木が、何か言いたげに、ちらちらと見つめている。

「…何ですか?」
「いや、その、な……あー、こういうコト聞いていいかどうか判んねぇんだけどよ…」

 どうしたモンかなぁ、と頭をかきつつ明後日を向く檜佐木に、
メイド姿の弓親が腕を組んだまま続きを促した。
一秒後、凄まじい気配を感じた席官は、思わず副官直伝の歩法で窓の外に飛びずさっていた。


「…やっぱ、もう…ご奉仕、したのか?」


 クリティカルヒットと言わんばかりのキック音。
 椅子ごと吹っ飛ぶ九番隊副官。
 そしてそのまま外の池に落っこちる九番隊副官。


 後ほどその様子を見ていた九番隊席官は、一言だけ、こう語ったという。

 「あれは…素晴らしいメイドキックでした」


<続>
ヘタレな修兵さんが書いてて楽しくてしょうがありません(笑)
修弓も書けそうな気がしてきた、よ…。
ちなみに修兵さんの情報ソースは四番隊平隊員→(同期の親友)→九番隊席官(壬生川)→修兵さんです。
その辺りの関係もいつかゆっくり書きたいところ…。
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