※本日諸事情によりお話更新をお休みさせて頂きます。
今日はお話の変わりに、明日書く予定のお題の予告を。
修兵さん出張ってますがちゃんと角弓です。
サウンドノベル風コミカルギャグで行きたいと思います※
【題1.13センチ。 予告編】
――俺は物凄く困惑していた。
書類を十一番隊に持ってきたのはいい。それは仕事だ。
其処で小さな怪獣の副隊長に呼び止められたのもいい。いつもの事だ。
で、何時も通りに軽く流してさっさと帰るつもりが――
「協力してくれるよね、ろっきゅん★」
「有難う御座います檜佐木副隊長。お手伝いいただけるなんて」
「待て草鹿、綾瀬川。俺いつ”うん”て言った?」
本人の意向が一番後回しかよ。それ何て我が道?
俺は有無を言うことも出来ず、机に頬杖をついてうんざりした表情を浮かべた。
俺の表情を見た草鹿が明らかさまに頬を膨らませたが、知ることか。
第一、俺がコイツら二人が言うところの相談に乗ってやる義理も、
その手助けをする意思も全く、これっぽっちも、欠片だってない。
「やっぱりほら、好きな人とは肩を並べていたいんですよね…」
「わかる~!ゆみちゃん、あたしそれわかるよ!オトメ心、ってやつだよねぇ~」
何処からツッコめばいいんだソレは。
オトメと言うにはちっちゃ過ぎると思う、か、そもそも片方は男だ、か。
…いや、男でもオトメ心ばっちり持ってそうなのは同意だが。ソレを許容してやれる程俺は優しくない。
「というわけでっ!」
机の上に乗った桃色少女の指先が、びしっと虚空を指した。
「ゆみちゃんとつるりんのじゅうさんせんちを何とかしようの会、活動開始~★」
ぱちぱち、と綾瀬川の拍手が草鹿の声に同調する。
机の上に置かれた湯呑からは、場違いなほどのどかな香りと微かな湯気。
無理やりつれてこられて、何が何だか解らないまま、奇妙な会の一員にされて。
俺は心底思った。意味はないと悟りつつ、言葉は既に口から出ていた。
「なぁ、俺もう帰っていいか?」
どうなる、俺。
【つづく】
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